翌日の午後、久々に忍とSkypeをしながら忍の両親の様子や、大学の仲間の話をした。


「…で、結局来月日本に戻るらしいよ。」

「決まったんだ~…おじいちゃん喜ぶよ、きっと。」

「叔父さんは何かげんなりしてたけどな?」

「ふふ…似た者同士だからね~」

「ホントよく似てるよ。」


そんな会話をして笑って居ると右京の後ろから叔母がひょっこり顔を出した。

右京は「ちょっと待ってて」と言うとヘッドセットを叔母に渡した。

嬉しそうにヘッドセットを装着する叔母に笑みがこぼれた。

右京は二人の邪魔をしない様に部屋を出た。


「忍!?元気なの?」

「元気よ!右京はお父さんとうまくやってる?」

「大丈夫よ。意外と仲いいのよ?」

「良かった…乱闘騒ぎになってたらどうしようかと思ってたのよ。」

「ふふ…ならないわよ。
右京はもう息子みたいなもんだしね。」

「お母さんったら…」

「ご近所には息子って紹介しちゃったわ~」

「ええ!?」


そんな話をしているなんて知らない右京はキッチンでコーヒーを入れて一息つくと部屋に戻った。


「…あ、右京が帰って来ちゃった!

続きは帰ったらするわ!」


そう言って叔母は「ありがとう」とヘッドセットを右京に返した。