『…これがクロウの恋人?…意外と普通ね…』
綺麗な声でトゲトゲしい言葉を発するリサに一瞬思考が停止する。
『こら、リサ!またそう言う事を…』
『なによ、率直な意見を言っただけじゃない!』
『…』
固まる忍を後ろから抱き寄せて右京がリサを睨み付けた。
『お前より忍の方が数十倍いい女だっつーの!』
『なっ…なんですって!?ちょっと、ヒューガ!何か言い返しなさいよ!』
『ああ、もう二人とも…たまには仲良くしようよ…』
『ふざけんな!願い下げだ!』
『こっちこそ冗談じゃないわ!』
オロオロする虎太郎と睨み合う二人を代わる代わる見て忍は「ねぇ」と右京の袖を引っ張った。
「私がリサちゃんを怒らせたの…?」
「まさか!忍は悪くない。全部コイツが悪い。」
『今クロウが絶対私の事貶したわ…
ヒューガ!あの男なんとかしなさいよ!』
げんなりする虎太郎に忍はちょっと同情した。
『えっと…リサ…だよね?
はじめまして!話を聞いてずっと会いたかったの。』
『…なんて聞いてるの?どうせロクな話じゃないんでしょ…』
『虎太郎くんにはもったいないくらいの美少女って…
…本当にお人形みたいに綺麗…』
そう微笑む忍にリサが顔を赤くした。

