数日後、満月がやって来た。
その日右京達は夕方からP2に集まると作戦会議を始めた。
『今回は“ウイッカ”の集会で行われるだろう召喚儀式の阻止、もしくは召喚されたソレの討伐だ。』
アランがそう切り出すとダンは『それと…』と手を挙げて会話に割り込んだ。
『先日あの場所に現れた女は殺人犯の可能性がある。
遅かれ早かれ警察も動き出すはずだ。
出来れば“ウイッカ”の人間にうちらの存在を気づかれたくない。』
警察関係者がP2の存在に気付いたら後々厄介な事になる。
『厳しいな…』
『幸いうちの特攻は優秀だ。』
アランは『よろしく頼むよ』と笑みを浮かべた。
『出来るだけの事はやる。』
右京の言葉に満足そうに頷くと、作戦について語った。
といっても今回は“ウイッカ”の前に姿を出せない為、右京達は“力”を駆使する方法をとる事になった。
『内部の様子は本部のモニターで監視する。
それと、現場のヒューガもクロウの“目”になってくれ。』
『お安いご用だ。』
『洞窟内部は電気が通っていない。
灯りは5箇所の燭台の灯りだけだ。
儀式の内容をニック達は即座に分析し、逐一特攻に情報を流す。』
一同は頷くと表情を引き締めた。

