翌日P2に現れた虎太郎はすぐさまロイに捕まりたじろいだ。
『なっ…なに?』
『デート…うまくいったか!?』
『え!?…まぁ…大方は…』
『…なんだその意味深な言い方は…』
ガシッと肩を掴まれ逃げ場を失った虎太郎が後ろから来た右京に助けを求めた。
『まぁ、“大方”はうまくいったが、予想通り“地雷”は踏んだって事だろ。』
『…踏んだのか…あれほど忠告したのに…』
深い溜め息を吐いて頭を垂れるロイに虎太郎は『仕方ないだろ!』口を尖らせた。
『俺、ウソつけねーもん。』
『どんな“地雷”踏んだんだ?』
虎太郎は鬱陶しそうにロイの腕を振り払いながらソファに腰をかけた。
『右京と自分のどっちが大事だって聞かれて…素直に彼女の質問に答えたら…キレた…』
『まさか…両方とか答えたのか!?』
『嫌…右京だって答えた。』
ロイはポカンと口を開けたまま虎太郎を凝視して『馬鹿か、お前は…』と声を発した。
『うっかり地雷踏んだんじゃなくて、両足で地雷踏んでんじゃねーか!!』
『だって、俺は右京の為にここにいるんだし…』
ロイは額に手を当ててかなりオーバーなアクションでうなだれた。
さすがの右京も『お前の馬鹿は筋金入りだな』と呆れたように笑った。

