『一番の傑作は寝起きでプールか?』

『あれは最悪だったな…』

『大変だったんだぜ?プールに水張るのに前日から準備したんだ。』

『そこまでするなよ…』

『あ~そう言えば、歌姫に部屋を教えたのは俺だけど、招き入れたのはアランだぜ?』

『…“反応が楽しみだ”とか言って喜んで入れてくれてたな。』

『…あの野郎…』


頭を抱える右京に忍は「ルームメイトの人」と聞いた。


頷きながら「裏ボス的ヤツ」と答えた。


「楽しそうだな~…」

「毎日必死だよ…」


ジェイクは思い出したように忍の顔を見て『そういえば』と切り出した。


『クロウは寝言を言うんだよ』

『…ジェイ…殺すぞ?』

『お~こわっ!

教えやろうか、クロウの寝言。』


右京を無視してジェイクは忍にこっそり耳打ちした。


真っ赤になる忍を見てみんなが「なんて言ったの!?」と騒ぎ出した。


『これ以上クロウを怒らせたら、危ないからシノブにだけだ!』


そう言うジェイクにみんなが『教えて』と詰め寄っていた。


「右京、ホント?」

「アイツなんて言った?」

「寝言で“シノブ”って連発してるって…」

「…寝言だから俺わかんない…
でも“シノブ”って何だって聞かれた事あるから…本当かも…」


ちょっと照れたように笑う右京に忍も微笑んだ。