「寂しかった?」
「えっ?」
「俺が先に部屋出たから?…違うな…」
「…半分正解…」
「…そんな事言っていいの?俺…自惚れちゃうよ?」
優しく微笑む右京に忍は涙を溜めて口を少し尖らせた。
「…自惚れてればいいじゃない…」
「相変わらず素直じゃないな…
もう少しストレートに言ってみたら?」
大好きな優しい顔で諭す右京に忍は小さく答えた。
「…好き…」
驚いた表情の右京に忍は自分の顔が紅潮していくのがわかった。
「…ヤバいって…忍、それは反則だよ!」
右京が片手で顔を覆うのを見て忍は逆にキョトンとした。
「すっ…ストレートに言えって言ったじゃない!」
「ストレート過ぎる…」
「もう!じゃあ前言撤回しますよ…」
恥ずかしそうに立ち上がる忍の腕を掴んで、右京は耳まで赤くなりながら忍を見上げた。
「撤回しないで…」
掴んだ腕を軽く引っ張られて少し体勢を崩された。
「ワガママね…」
「そうだよ。きっと俺の方がワガママだよ…」
そう言ってキスをねだる右京を「子どもみたいで可愛い」なんて思ってしまう。
「すげー嬉しいんだけど…」
「…私、甘え過ぎじゃない?」
「忍が?まさか!」
右京は満面の笑みを忍に向けた。
「足りないくらいだよ。」
ホッと息を付いた忍はゆっくり目を閉じて右京の額にキスをして笑った。
…右京…大好きだよ…

