結局そんな調子でじゃれあったままaxelに行く。
「来たーー!!」
ジンヤは大声で叫ぶとブンブンと手を振った。
それを見た客が一斉に右京達に目を向けた。
あちこちから「あれは誰だ」とか「守護神」だとか言う言葉が聞こえたが無視してカウンターへと向かった。
「よぉ!!元気そうじゃねーか!!」
「ガク!会いたかったぜ!」
そう言って抱き付く右京に「そんな趣味はない」と笑いながら頭を叩いた。
忍と並んでカウンターで話していると、常連やらsevenのメンバーやらが集まって来てかなりの人だかりが出来ていた。
「こんなに注目浴びたの久しぶりだよ。」
「黒崎さん、なんか作って下さいよ!!」
どうしようか迷っていると忍が「私にお願いするわ」と言うので張り切ってカウンター内に入った。
ブランクがあった割には体は意外と覚えてるもんでだいたいのカクテルは作れそうだった。
たかがカクテル一杯で拍手を浴び、右京は照れくさそうに頭を掻いた。
そんな様子に忍は終始ご機嫌だった。
「そろそろ帰ろう。叔父さんが心配する。」
そう言って忍の手を取るとジンヤ達がつまらなそうな顔をした。
また来ると告げてその日はaxelを後にした。

