そう言うと、村沢は持っていたカバンから冊子のようなものを取り出した。



そして、それを私の机の上に置く。



「正直に答えて。化学はどれくらい勉強してる?あと…これからの参考として、物理のことも聞いとく。」



「え…っと、1年に理科総合やってからそのままだけど……」



面談で担任に話す前に、自分で参考書を買って勉強は始めていた。



でも……
それはほんの少しだけ。



正直内容が訳わかんなくて、2・3日しか続かなかったんだよね──



「なるほど。じゃあ、ほとんど中学レベルと言っても過言じゃないか……」



中学レベル……



当たり前だけど、実際に言われると堪えるなぁ─



「でも秋山、心配するな!下手にやったことある奴より、案外初心者の方が飲み込み早いんだ。俺も教えがいがあっていい!!」



村沢………