村沢、今みたいにずっと優しかったらいいけど…



私と2人きりになると、超強引になるんだよね─



村沢は『今まで我慢してた反動だ』って言ってたけど、絶対嘘だ。



あれは…きっと元から。



けど…
そんな村沢も…私は好きなんだ。



早く……
会いたいな。









「美咲!」



そして…夕方。



宣言通りにちゃんと仕事を終わらせた村沢は、私に会いに来てくれた。



でも人目に触れたら大変だから、一応家に上がってもらう。



「はぁ…やっぱ落ち着く。」



ほらね…



ドアを閉めるなり、村沢は玄関先で私を抱きしめた。



「あ、あのさぁ…村沢。」



「…ん?」



い、言わなきゃ……



「あの、ね…えっ、と…」



「……?」



「きょ…っ、今日……」



ダメだぁ…
緊張しちゃって言えない─



「今日……なに?」



「うぅ…あぁっ、と…」



村沢は、なかなか言おうとしない私を不思議そうに見ている。



えぇい!!
言っちゃえ〜!!



「村沢の家……行きたい。」