それから数日後─



「えっと、もう自己紹介はしないでいいと思うけど…ま、一応ってことで。俺は2組担任の村沢 圭悟です。これから1年間、みんなと一緒に生物を勉強します。」



やっぱり……嫌い。



こいつの妙〜な爽やかさ、見ててなんか腹が立つ。



「あ〜…っと、実はさ…俺、生物の授業受け持つのは初めてなんです。」



……はぁ?



私はその言葉を聞き、ノートに絵を描いていた手を止める。



「なので、だいぶ不安なんですが…頑張りますので、ついてきて下さい!」



不安だ?頑張るだ?
…俺についてこい、だぁ?



どこの熱血教師だよ─



「…キモイ。」



「秋山ちゃん……それは言っちゃダメ。可哀想だから。」



小声でそう呟くと、智子が苦笑いしながら言った。