そう。
3月31日までは──



多分、その日まで待つのが理想的なんだろうが……



俺には無理だ。
そんなの…拷問だ。



それに、美咲は3月いっぱいで引っ越してしまう。



おとなしく待ってたら…美咲を他の男に取られる。



それだけは…
絶っっ対に嫌だ!!



「……っ、んんっ!」



そんなことを考えていると、美咲が弱々しく俺の胸元を叩いていた。



あ……
キス、したままだった─



「はぁ……はぁ……」



慌てて唇を離すと、涙をいっぱい溜めた目で美咲に睨まれた。



こいつ…
息、止めてたな?



「もう…っ!村沢のバカっ!!」



「え…?」



苦しいなら…
息すればいいのに。



止めるからだろ?



「死ぬかと思った……」



「……ごめん。」



そっか…
美咲、経験ないのか。



それなら…俺が悪いな。