封筒の中には…
手紙と課題、そして…村沢へのプレゼントを入れた。



そのプレゼントとは─



「これ……」



「…っ、村沢…陸上部の、顧問でしょ?だから…いいかなって…思って。」



自由登校期間中、友達と遊んでて、偶然立ち寄った雑貨屋さんで見つけたもの。



『部活ストラップ』ってやつの、陸上部バージョンだ。



可愛い靴と『疾風迅雷』って書いてある旗が、ストラップになっている。



これを一目見て…
村沢を思い出したから。



「…気に入らなかった?」



ストラップを持ちながら固まる村沢に不安を覚え、声をかける。



「いや……全然。むしろ、その逆。」



え……?



「ありがとう…秋山。すげぇ、気に入った!!」



私の心配をよそに、笑顔でそう言った村沢は、早速ポケットから携帯を取り出し、ストラップを付け始めた。



付けてくれるんだ…



「あ…ついでだ。秋山、携帯貸せ!」