「ここのさ……K大学なんだけど、指定校の受験希望者が出なかったんだよね。ちょうど理系だし……秋山さんにどうかな?って思って。」



担任の言ったK大学は、今の私の偏差値では到底入れる大学ではない。



そんなところに……
この私が?



「もちろん、今ここで結論を出せとは言わない。これはあくまで俺の提案だから……ゆっくり考えて。」



「…秋山、これ。」



担任がそう言った後、村沢が私に声をかけてきた。



村沢に背を向けた状態だった私は、村沢の方を向く。



すると、村沢の机の上にあるパソコンの画面に、K大学のホームページが表示されていた。



「参考までに……見ていったらいいよ。」



村沢の言葉に頷き、私は村沢のパソコンを借り、一応そのホームページを見た。



その時は……
あまり、興味が沸かなかった。