S・S・S



ゲレンデコンディションは最高だった。
綺麗な青空に白い雪が映えに映えている。頂上からの白川連峰の眺めは最高だろう。ああ、ゴンドラに乗って滑りに行きたいっ!!(滑れないけど)

ミーティングの始まる頃には、センターハウスは既に準備万端整ったお客様たちでにぎわっていた。


・・・そういえば、明ちゃんと奏さんは無事に着いたのかな。


「おはようございます!サラちゃん!」

元気な声が背後から聞こえてきた。灯歌ちゃんだ。
あぁ、同じ寝不足のはずなのに、この血色の良さはどうだろう。って、高校3年生だもんねぇ、そりゃそっかぁ。あたしもなんだかんだで22だもんねぇ。くぅぅっ!うらやましいっ!


「灯歌ちゃん!昨夜はお疲れさまー!」

「もう、最高でしたねー!ライブ!とくにコバさん!!あんなに近くで見られるなんて!しかも楽屋挨拶までさせてもらえるなんて!!あぁ、もうあたし死んでもいいくらい幸せでしたぁぁぁぁ!!!」


そう、ライブ終了後に、烈火さんたら罪滅ぼしのつもりなのか、灯歌ちゃんを楽屋に入れてくれたのだ。
「君はそこで待っていたまえYO」とか言って大崎くんは廊下に立たされてたけど。(どこまでも大崎が可哀相すぎる)
それで灯歌ちゃんの怒りもだいぶ収まったらしい。
叔父と姪の関係修復は無事に済んだようで、そのあたりはさすが烈火さんと言うべきなんだろうなぁ。職権乱用も甚だしいけど…。



「ところで、灯歌ちゃん。江口さんと明ちゃんって…」

「あ、おふたりとも、無事に到着しましたよー!いま、あたしの部屋で仮眠してもらってます。あとで様子を見に行ってきますね。トウマから着替え用意してくれって夜中のうちに連絡もらってたんで、ばっちり準備しておきました!すっごい可愛いの!ふふふーっ!明さんに似合うと思うんですあれ!」


・・・夜中のうちに連絡?

トウマってば。
あんなに疲れてそうだったのに、他人のことまでよく気が回るなぁ。あの山小屋であたしがお風呂つかってるとき、灯歌ちゃんにふたりの応対まで指示してたってこと?

なんか・・・


ムカつく!
あたしはトウマのことで頭いっぱいだったのにーーーっ!!



「トウマのばか…」