S・S・S







信じられない思いで、トウマを見つめた。




“浮気者”って、どーゆーこと?




疑問を、視線で問う。

トウマの瞳が、からかうように、揺れる。

視線に、捕らえられる――…





あ、なんだろ

くやしい


あの瞳の中に
真っ逆さまに、落ちてしまいそうだ。




隣り合わせで向き合った2人の間に、隔てるものは、何もなくて。

吸い寄せられるように、ただ瞳を見上げた。



ちょっと待って。

あたし、さっきから

何か大事なものを見落としてる気がする。




トウマは、“あたしが呼んだ”?


“浮気者”って、どーゆー意味…?


あたしが“誰”に対して“浮気”をした、というの…?




頭の中がぐちゃぐちゃだ。



顔が、 近い―…








「トウマ―…」


「……サラ…」












さらり、

彼があたしの髪を掻き分けて
耳の後ろに手を掛けるのと



ガラガラ、

背後で、ガラス扉の開く音がしたのが

ほぼ、同時だった―…。