―――…こうしてしまう、あたしを
許して、ね…。
(もはや、どーしてこんな状況になってしまったのか、よくわからないけど)
横で固まる灯歌ちゃんに、そっと耳打ちをする。
“BGMの音量、一瞬ゼロにしてね”
―…さぁ、GOサインだよ、サラ。
大きく息を吸って。
ゲレンデ中に、響く声で。
言うんだ。
あの、名シーンを…
「さぁ、どうだーーっ!?」
「ご―――…っ」
「ご・め・ん・な・さいっ!」
――――…・・
「おっとぉぉぉぉぉーーー!出た!“ごめんなさい”だーーー!」
―――…これで、正解?
もう、よく分かんないよ!
「―…石橋烈火さん、ちょっといいですか。」
回線の向こうにいる、
偉大なカリスマに向かって話しかける。
「いやー。サラちゃん。見事なブリッコ“ごめんなさい”だった。
いま、全員が“ズッコケ”のポーズを取ってくれてるよ。敗因は、何だったんだい?」
「いえ、最初から決めてた人が別にいたんで――…ってそーじゃなくて!ちょっと真剣に喋らせてくださいよ。あの、ですね。」
瞼を閉じて
息を整えて
―…ちゃんと、自分の気持ちを話そう。



