大崎…いいや、烈火さん!

『湯けむりに包まれて登場』って、何よ!?

湯…って、演歌?ダメだ、それ禁止だからええと・・




ぐるぐる、頭が回りそう。




時計を見ると、残り2分。

この曲が終わって、CM出して、“S・S・ステーション!”のジングル打って…12時だ。





「さて…どうすんだ…?」

「トウマ。」


心配そうに、でもちょっとワクワクしたような表情であたしを見る。



不安と期待を込めた、その視線が…嬉しいなんて。

きっと、あなたは知らないだろうな。



そーいうの、きゅんとしちゃうんだよ。

その視線ひとつで
どれだけあたしの心に火をつけてるか…


知らないでしょ、トウマ。





「―…見てて。」






―…受けて立ってやろうじゃないか。





宣言して、あたしは向かう。

烈火さんと大崎のいる、戦場へ―…。


(ロッキーのテーマでも流しといてくれるかな)




12月29日。あたしは、ちょっとだけ、レベルアップした。