――――…・・
『制作側は、4月からの改編で新しい喋り手を探してる。チャンスやってんだから、ちゃんとアピールしろよ。おまえ、春から仕事ないんだろ。』
そうだ、いつだったか、トウマはあたしにそう言った。
局のお偉いさんが来るから、アピールしろ・・って…
烈火さんは続ける。
「あまりにトーマスがご執心だから、間違いでもあったら困ると思ってね。今後、キミの出来次第ではうちの局に来てもらう事も、あるかもしれない。起爆剤として、期待はしてるんだ。
ただ…新人DJが、トーマスの恋人ってのは困る。なにより、君が一番困るだろうさ。」
――…なにより、あたしが、一番困る?
「どうして、ですか…」
「―…それは、自分で考えなさい。ま、とりあえずは、君のDJっぷりを聴かせていただこうじゃないか。
…予算取って、採用枠を広げてまでトーマスが推薦した君が、この数ヶ月でどれだけ成長したのか・・・たっぷり聴かせていただこう…。
俺のお眼鏡に適う放送じゃなかったら、トーマスの責任問題だからNE――!HAHAHAHA!!!!!」
――…ちょっと…
“トウマの責任”って…?
烈火さん、すんごい、プレッシャー、かけてった?
バタン、と重い音を立てて
彼はブースへと戻っていった。
後に残された、2人――…



