S・S・S







スキー場の朝は、早い。


大概のお客さんは、前の日の深夜に到着して、駐車場で仮眠を取ってゲレンデに出てくる。





だから。

早朝に、可愛い女の子がひとりでゲレンデをうろつくのは、あまり感心しない。
こういう、繁盛期なら尚更のこと。

絶好のコンディションのゲレンデを前にして
男の子たちのテンションも、半端なく高い。





本当に、それを見つけたのはたまたまだった。

けど

運命的な巡りあわせと言っていいのかもしれない。








「いいじゃん、ちょっとだけ、ねっ。」


「ちょっ……離してください!」



何やら不穏な空気を感じてセンターハウスの脇を見ると、女の子ひとりを、男の子3人が囲んでいた。






「俺ら、超ゴーカな車で来たんだって。ちょっとだけ、見においでよ。」


「そーそ、別に何もしないからさっ。」






…マズイ。

これは、明らかにナンパというか、もうちょっと性質の悪いものじゃないかしら。




こういう所に来るのに、でっかい車で来る人は多い。

後部座席なんか、シートを倒したら完全なベッド状態だ。

窓にスモーク貼ったら、中で何してるかなんて見えない。

連れ込まれたが最後、何されるか分かったもんじゃないんだ。






哀しいことに

お客さんじゃなくても、そういう事や窃盗目的で、スキー場(特に駐車場)へ足を運ぶ輩もいるのだ。


これは、もしかして… もしかしなくても…そういう事でしょうか。