トウマ が
アタシ を
す き ・・・ ?
「なに、いまさら驚いた顔してんのよ。」
「いえ…… あの…だって…いや、そんな… ええええと」
「じれったいなぁ、もう!早く風邪治して復帰しなさいよ。トウマくん、いますごいパニックよ、きっと。あー!面白い♪しばらくこのネタで美味しいお酒が飲めそうだわー♪」
そう言って、サエさんはプシュッと勢いよく3本めのビール缶を開けた。
これが大崎くんだったら、一笑に付していたかもしれない。
でも
あたしは、誰よりも信頼できるサエさんからの一言に、大きく揺さぶられていた。
――――… トウマが、あたしを、…… すき?
そんな…事…
―――… ある、のだろうか。
ちょっとくらい、自惚れても、いいの…?
トウマの眼差し、言動、行動を思い返してみる。
――…あたしのこと、ほんとはどう思ってるの…?
この日、胸に宿った微かな希望を
ずっと、持ち続けることの方が
どれだけ大変な事なのか
あたしがそれを知るのは、もう少しあとのことだ。



