「さて、今日のプレゼンターは…?」 サラさんのよく通る可愛い声が、頭上から、そして目の前から響いてくる。 「さぁ、自己紹介をどうぞ!!!」 ん? 自然と立ち上がった江口さんの口の前に、マイクが添えられている。 ん? それでいてこの人は、さらりとこなしてしまうんだね。 「江口奏です。学生兼趣味でバンド組んでます」 ここで流れてきたのは…少しだけドラムの主張が伝わる前奏だった。 「とりあえず、この曲聞いてください」