彼らの後ろから聞こえてきたのは、江口さんの声。 …少し、怒ってる? 「なにか、用?」 江口さんが首を傾げると、彼らは舌打ちとともに去っていった。 「俺が最初に声かけたときは、警戒心でトゲトゲしてたくせに」 別にトゲトゲしてたわけじゃないけど。 「…怒ってる?」 「…妬いただけ」 あぁ、この人は。 悔しいくらいに顔が熱くなる。 顎を右手に預けて、カフェのなかに視線をうつした。 「あれ、、、」