君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




ボーカルの子が隣のクラスの子ってだけで、あとの子は知らない。

ただ、やっぱりクオリティは高め。

なにより楽しそうだし、ここまで何かに夢中になったことなんてないあたしには、少し羨ましかった。


「正樹、生き生きしてるでしょ!」

美加が、まるで自分のことのように喜んでいるのがわかる。

「だね!」

おかげで、さっきまでの切なさも気づかなかった涙も消えて、あたした大いに盛り上がることができた。