ボーカルの子が隣のクラスの子ってだけで、あとの子は知らない。 ただ、やっぱりクオリティは高め。 なにより楽しそうだし、ここまで何かに夢中になったことなんてないあたしには、少し羨ましかった。 「正樹、生き生きしてるでしょ!」 美加が、まるで自分のことのように喜んでいるのがわかる。 「だね!」 おかげで、さっきまでの切なさも気づかなかった涙も消えて、あたした大いに盛り上がることができた。