なんと通されたのが、諦めていた最前列。 美加は大興奮、、、 「なんかVIP席みたいだね!」 「…江口さん、だからカツラかぶんなかったんだ」 「え?」 サラさんがあたしに聞き返す。 「あ、、いや、バンドの髪型じゃあ…あたし達のこと案内なんてできないなって、思って」 このとき、サラさんがクスッと笑ったことに、あたしは気付かなかった。 「HEY!HEY!HEY!みんなー!」 ステージの明かりが真っ暗になって、どこからか…コバさんの声。 「「あー、キャラっぽい」」 美加と2人で笑った。