…さすがは年越しライブ。 「人、、、多いね?」 「かつてない盛況っぷりなんじゃない?」 最前列なんていけないな、と、諦めて列に加わると、不意に腕を引かれた。 「うわっ!美加…っ」 「きゃっ」 とっさに美加の服をつかんで、一緒に引きずられていく。 …シィーッ、と耳に響いて、抵抗はいらないと気付く。 そう。 振り仰げば、ハットとサングラスを身につけた…江口さんがいた。