君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




ひととおり食器を片付けて時計を見ると、ちょうど20分たつところだった。


手をタオルでふいて、店長や皆さんにお疲れ様の挨拶をして、またスタッフルームに戻る。

エプロンを外して、備え付けてある洗濯機に放り込んだところで、ポケットの中の携帯が震えだした。


「もしもし」

「明ちゃん?駐車場にいるよ」

「今行きますね」


荷物を持ちながら電話を切り、店の扉を開けた、、、

その時だった。


───カラン

「い、いらっしゃいませ」


「あれ?帰りなの」

「なんで、、、」

…あんたがここにいるの。