「その子の気持ちを考えたことあんのか?」 優しい声だが、顔は厳しい。 しばらく睨みあったが、俺から視線を外した。 「その子は怖いんだよ。夜、寝るのすら怖いはずなんだ」 「だから治療に専念すんじゃねーかよ」 「それでお前は身を引くって?」 「仕方ねーし」