「お姉ちゃん!しん君、上がってもらったらー?」 奥から声が近づいてくる。 「あ、うん!あたしの部屋に行くから!早く階段上がんなさい!」 前半は母に、 後半は俺に言い、背中を押されて、俺は階段を駆け上がる。 「左の奥よ!」 指差す部屋に走り、コンコンとノックをした。