でも実際の父親は、

小柄で無口な工場勤め。

ただ真面目なだけが取り柄で、俺がどんな悪さをしても、なんにも言わね。

そんな弱い親父を、俺は心の底からバカにしていた。

そう。

[あの時]までは…。

(陽菜sideへ)