「いいか?幸樹」 そう言って、俺の前にヤンキー座りするのは、岸田達夫。 さすが元ヤン。 茶髪の短髪、ガタイがゴツく、笑うと優しいが、眼光は鋭い。 「これは喧嘩じゃないんだ。ルールがある試合だ。お前はただ闇雲に相手に殴りかかってるだけ」 言い返したいが、唇を噛むしかない。