闇の中を紅い学ランの男が歩く。

辿り着いた先には、数名の男女がいる。

「よう」

「ああ」

軽い挨拶を交わし、男は地面へと座る。

周囲にいる男女も地面など気にせず座っている。

「今日は何の集まり?」

そばにいた茶髪のギャルは紅い学ランの男に聞いた。

「イヴァンが呼んだ」

「ふうん」

「話を聞いてなかったのか?」

「これさ、今日発売だったんだけど、どう?」

ギャルは化粧品を見せる。

「無駄な事を」

「何?私が化粧をしてもブサイクだって言いたいわけ?」

「我々には必要のないって事だ」

「女はいつだって綺麗でいたいもの、ドゥーユーアンダスタン?」

「好きにしろ」

そして、闇の奥から金髪の男が現れる。

7つの装飾品をつけて。

「イヴァン、我々の願いを叶えてくれるのだろうな?」

闇の中の一つが、イヴァンに問いかける。

「意志を受け継げば、それを可能とする」

「その意志とやらは、まだ?」

「そのためには原初の者の意志を屈服させる時間が必要だ。そこで、君達にやってもらいたい事がある」

「奴の仲間の討伐、か」

紅い学ランの男が呟いた。

「弱き妖魔の身内は邪魔になる」

「分かった」

紅い学ランの男は立ち上がり、闇の中へと消える。

それに続くように、他の者も動き始めた。