「その意思を終わらせよう」

イヴァンが左腕を上げる。

「え?」

子鉄の左腕が吹っ飛んだ。

「が、あああああ!」

片腕を抑えながら膝をついた。

心臓を狙わないのは、まだ完全に融合していないからかもしれない。

「もう一本の腕もなくなれば、お前達の希望は潰えるか」

子鉄の右腕が失ってしまったら、終わってしまう。

『くそ、琴、まだなのか!』

刹那、龍姫の背後に空間が開き、子供達が飛び出してくる。

その後を追うように、摩耶と琴とクルトが現れた。

「丞ちゃん!待たせたにゃ!」

琴は龍姫の下へと走り出す。

「何なん、ここ」

摩耶は戸惑いを隠せないでいるようだ。

クルトの顔にも戸惑いはあるが、しっかりと敵を見据えていた。

「戻ってきたところで希望は潰えるだけだ」

ターゲットは変わらず、子鉄に向いている。

「クルト!奴の空間の前に穴を開けるのじゃ!」

「オラは、オラは、間違えないだ!」

クルトが目を見開くとイヴァンの前に存在する何かが消えた。

「丞ちゃん、行くわよ!」

「残念だが、そうはならない」

投げるモーション途中で、子鉄の右腕も吹っ飛んでしまう。