「それじゃあイチニイサンでわたっひゃっ‼」
玲李の提案の途中で紙の山を飛び越え、飛びかかってきたのだ。
玲李と希夜はたくさんの紙の山を崩しその場で倒れた。
希夜の表情が大きく歪むのを目の前で見ることになった。
「いっつ・・・」
「どしたっ‼」
先ほど倒れたと同時にゴキッと音が鳴った気がした。
もしかして、足痛めたとか・・・?
「き、希夜がいけないんだからな?」
ちょっとだけ罪悪感を感じてしまい、咄嗟にそう言った。
「はいはいはい。そうですか。」
軽く睨まれる。
玲李は起き上がろうとするが、希夜がのっかってるせいで身動きができない。
希夜も退く様子もない。
「・・・大丈夫?」
「・・・何しにきた?」
玲李の心配は無視され、そう返される。
間近でジッと見つめられ、居心地が悪くて視線を泳がせた。
「希夜に言いたいことがあって。」
すると大きく溜息をつかれた。
「怜悧ってあり得ないくらい危機感ないよね。」
「えっ⁉」
どういう意味?
「どうして入ってくるかな・・・こうなることは予想しなかったの?もしかして、まだバレてないと思ってる?」
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