「・・・今は泳がしているって言われた。」


いつかはきっと捕まえるってこと。



「へぇ~そうなの。」



「・・・なんか軽い・・・」



「そんなこと言われてもね。バレてしまったことはしょうがないでしょう?」



「そうだけどさ・・・」


正論で言い返す言葉もない。
私だって一度は吹っ切れたと思ったのだけど、変にスイッチが入ると止まらなくなるタイプなのだ。




「で、凛さまの写真。撮ってきてくれるの?くれないの?」



樹里ちゃん、冷たい・・・
希夜に見つかったらヤバいのは私なのに・・・

希夜と私の話はどうでもいいようだ。




「・・・分かったよ。」




しぶしぶ樹里ちゃんのお願いを引き受け、再び凛のアルバムを開く。

何度見たって無表情。
見飽きないのかな。

だが、隣で写真の様子を事細かく説明してくる。
その姿はとてもイキイキとしている。


そして、ときたま凛の隣に写る樹里ちゃんは本当に幸せそうな顔をしていた。



すぐに終わると思っていたアルバム鑑賞は夜まで徹夜してしまうほどだった。



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