樹里ちゃんが席を離れた今、凛と喋るチャンスだ。
早速凛の方を向き話す体勢に入る。
「凛、大丈夫?」
「・・・うん。・・・怜悧、ごめん。」
「?・・・え?全然いいよ?」
凛がすごく申し訳なさそうにする。
私がみんなと一緒に行けなかったことだろうか?
そんなこと全然いいのに。
「もう少ししたら、凛さまは行かなければ行けないってことよ。」
樹里ちゃん、戻ってくるの早っ
ってどゆこと?
「行くって?」
「凛さまが帰ってきた理由は知ってるでしょ?」
え?理由なんてあったの?
ただの帰省じゃないの?
怜悧の驚いた顔で悟ったのであろう。
呆れた様子で続ける。
「跡取り息子の凛さまは休みを利用して、修行するためにご実家へ帰ってくるの。」
「修行・・・?」
「旅館のお・し・ご・と・よっ。」
・・・女将って、男の人なれたっけ?
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