「久しぶりに許婚に会えたんだし、凛坊ちゃんと二人きりにしてあげない?」
この場を見守っていた、莉歩ちゃんが口を開く。
多分莉歩ちゃんは樹里ちゃんの気持ちを最初っから察していたに違いない。
何だか複雑な表情をしていた。
「あーごめん‼そうだよな。二人っきりになりたいよな。」
「二人でお茶してきなよぉ~」
嫌な顔一つせず二人ともそう言った。
すると樹里ちゃんは浮かない表情からやっと笑顔になる。
最初からそう言わすつもりだったんじゃないだろうか・・・
ほんのわずかだが、樹里ちゃんに計算高いものを感じてしまった。
凛はあらぬ方向を見たままだ。
勝手に決めてしまったけど凛はそれでいいのだろうか?
一言も喋らなくなった凛が心配だ。
「ありがとう。さぁ、行きましょう?凛さまっ。」
だが、そんなのおかまいなしに樹里ちゃんは凛の腕を取り、歩き出そうとする。
と同時に私の腕を隣にいた凛にキュッと両手で握られた。
「・・・怜悧・・・」
うわぁ。
どうしよう。
ほんの少し下がった眉。
薄っすらと溜まった涙できらきらする瞳。
じょじょに強まる両手の力。
助けてって顔をしてるよぉ‼
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