男装人生



ドアを開けると正面にふっくらとしたおばさんが立っていた。


「うぉッ!!」

「あら、いらっしゃい。」

びっくりしたぁ〜
おばさんはニコニコとした表情で私を迎え入れる。


「おばさん、さっきから言ってるけどそこにいたら危ないよ!!」


さっきもそこに居たんだ・・・

架依斗が呆れた顔をしながらそう言った。



「そう?ごめんなさいね。それよりそこの可愛い坊や、私は寮母の田西(タニシ)さんよ。何でも聞いてちょうだい。」



坊や!?

田西さんは変わってる人なのかなぁ・・・

自分の事"さん"付けだったし。



「俺が教えるから大丈夫です!!」

「そう。」

おばさん残念そう。

そんななか、架依斗が私の背中をぐいぐい押す。

私はそれに従って歩いて行った。