男装人生



「着いたよ。」

いつの間にか風見鶏のついた可愛らしいパステルカラーの寮の玄関に立っていた。



「ここがタンポポ寮かぁ。」

「俺は椿(ツバキ)寮がよかったな・・・」

「椿?」

「隣に建ってる。Bクラスの寮。」


隣を見上げれば、和風な感じの渋い寮が建っている。


なんか意外。

見た目王子なのに・・・


「ま、タンポポ寮も可愛くていいじゃん!!入ろうぜ?」

「うーん・・・」


渋々ついて来る。
タンポポ寮の方が合ってるのに。

そういえば架依斗はAクラスなのだろうか?

まぁ、ここまで来たと言うことはそういうことなんだろう。


架依斗が同じクラスだということに少しだけ安心した。


まだちょっとの間しか一緒にいないけど、これは絶対にそうだと思う。


架依斗はいいヤツだ。