男装人生



他の部屋の灯りが消え、寝静まるころ、私達の部屋にやっと灯りがつく。



ガラガラッ

「おーい‼待ったかぁ~?」


あの、能天気な顔。
ジト目の私たちに気づきもせず、大きく手を振っている。


待ったか~じゃないよ。
どんだけ待たせれば。
他の寮生は寝てるじゃん‼


「田西のばばぁにつかまっちゃってさぁ~」


それは日頃の行いが悪いのさ。


寒かったし。
希夜に会っちゃったし。
ますます怪しまれちゃったし。


「この、バカ‼」

「へ?」


そうだ。

全部圭也のせいだ。



「・・・けいやのばーーーーかッ‼」

「ぐへっ‼」


怜悧タックルにのびる圭也。

だが、夜はこれからが本番。

鈴音がベットでスヤスヤ眠る中、起きた圭也には、何時間もの怜悧の説教が待っていた。




.