茫然と立ちすくむ。
うぅ~もうお嫁にいけないかも・・・。
きっと、シャツを引っ張られた時に取れたのだろう。
全然気づかなかった。
どんだけ強く引っ張ったんだよ、バカぁ~
「あの、、大丈夫?」
「わぁっ‼」
どこからともなく鈴音が現れた。
急いでシャツを合わせ胸元を隠す。
サラシ見えてないよね・・・?
「今までどこに?」
鈴音は最初に私達が隠れていた1本の木と、草むらを指す。
「いやいや、さっき希夜が探した時は・・・」
まさか・・・
「木ッ?」
こくんと何事もないように頷く。
「高龍寺希夜が近づいてきたときはさすがに焦った。」
ツッコミどころ満載だけど、一度ゴミ処理場で鈴音の身体能力の高さをみているから納得だ。
だけど、いつの間に木に登ったんだろう。
音もしなかった。
「アイツ妙にカンがいいから・・」
「ハハハ・・・」
確かに。
私もアイツの妙なカンで何度危険な目にあったことやら。
ま、なにがともあれなんとかのり越えられて良かった。
ボタンが取れて全開のシャツは、カーディガンのボタンをしめて何とかやり過ごすことにする。
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