ラースは会った時から笑ってばかりいます。
彼の笑顔はキラキラと光っていて、イルサの部屋はその光で埋め尽くされているようでした。
「どうして、こんなところまで来たの?」
「おれ、町の真ん中に住んでるんだけど、いつもこの辺で遊ぶんだ。ここは木がいっぱいあって気持ちいいし、木登りもできるから」
そう言ってラースは大きく伸びをしましたが、イルサはラースがいつ落ちてしまうか気が気ではありませんでした。
「それでここらで登ってない木が、あとここだけだったんだ」
「すごい、他の木には全部登ったの?」
「おう!すごいだろ」
少し浅黒い肌が、木漏れ日に照らされます。
イルサは、ラースがうらやましくてしかたありませんでした。
――この人は、わたしとは違う。
そう思ってしまったのです。
外に出られないイルサにとって、ラースはあまりにもまぶしすぎました。


