ラースの大きな腕が私を包みこむ。
途端に呼吸が楽になった気がした。
「行かないよ」
いつも優しいけど、今のラースはもっと優しい。
こんなことなら、毎日調子が悪くてもいい。
そう思ってから、心の中で首を振る。
なんてことを考えているんだろう、私は。
「う…。げほっ、げほっ」
「苦しいか?」
「く、るし…」
「大丈夫。イルサが落ち着くまでずっといるから」
頭の中が甘くとろける。
体が重いのも、目の前がふらふらと頼りなく揺れているのも、どうでもよくなった。
ただ温かいおひさまがあれば、それでよかった。


