「ひなたぼっこ?いいけど…さっみぃ!!」
突然吹いてきた北風に、ラースが身を縮める。
確かに、それは私も同感だ。
思い出にすがってこんな寒い日にひなたぼっこなんて、どうかしている。
私と違って、ラースの世界はここだけじゃない。
きっと普通に外に出て遊ぶことができるし、友達だってたくさんいる。
ラースの中では5年も前の思い出なんて薄れてしまっているだろう。
「そうだね、ひなたぼっこはやめよっか」
でも本当は、期待している私もいた。
もしかしたら彼も私と同じように、初めて会ったあの日のことをいつまでも覚えていてくれるんじゃないかって。
そんなわけが、なかったのに。


