心拍数が一気に上がる。
どうしてそんなに優しくしてくれんだろう。
あまりの驚きにぽかんとしている私を、ラースがもう一度抱きしめる。
「ラース…?」
「もっと笑ってくれよイルサ。イルサが笑うと俺、うれしいんだ」
ラースに抱きしめられた体勢のまま、私は硬直してしまった。
急に言われても、どんなふうに笑えばいいんだろう。
そんな私に気付いたのか、ラースは困ったように眉を下げて笑った。
「…ごめんな、びっくりしただろ」
その笑顔にはいつものキラキラはなかった。
私が、あの笑顔を曇らせてしまったんだ…――。


