紅屑の記憶


西の果てにある
音一つ無い町に二人は
辿りついた


「………人一人居ない…」

イヴの言葉にリシナは頷く


「何故でしょう…
ここは西一番賑やかな町と
聞いていたのですが…」


リシナはイヴの
手を引き町へと
足を踏み出した