「うん。もう平気。あの程度の傷ならすぐ治っちゃうし」 「魔法使いや魔女ってみんなそうなのか?」 「ううん。…私はね、他の人たちよりも持つ魔力が尋常じゃないの」 だから私は、どこに行っても化け物扱い。 人間の中でも、魔法使いの中でも、私は異端。 そんなことを、いつの間にか松希に話している自分がいた。 こんなに人と話したことなんてないし、ましてや自分自身のことなんて…。 松希は時々質問を投げかけながらも私の話を聞いてくれていた。