「――大丈夫?…その手」 「……へ…っ?」 少年は驚いたように変な声をあげた。 私はポケットに入っていた絆創膏を少年の手に貼ってあげた。 正直言って、他人と話すのは苦手。 まぁ、自分から話しかけたんだけれど。 でも私と会話すると相手は必ず私を怪訝な顔で見てくるし…。 今だって少ししか話してないのに、少年は眉を寄せて私を見てくる。 とりあえず笑ってごまかそう。 そしたら今度は少年の方から私に話しかけてきた。