「コラ!!」

突然声を上げたのは、規律正しく制服を着こなし、髪を三つ編みの二つ縛りにして、銀縁をかけている、見るからに真面目な女の子。

安藤 美結。

「何だよ、生徒会長だからってイキがってんじゃねぇぞ、くそアマが」

美結を睨み付けながら返事をしたのは、制服の襟元を少し開いて、ネックレスをつけている、規律が悪い服装で、金色の癖毛気味な髪の男子。

五十嵐 和哉。

「生徒会長だからこそ、貴女に注意しに来たんじゃないの!不良ってそんな事も判らない馬鹿なの?
呆れた…」

「あぁん!?お前こそ生徒会長の癖に悪口言ってんじゃねぇか!!この口だけのドアホが」

「何ですってぇ!!?」

と言う口喧嘩は、毎日のように起こっていた。

美結は生徒会長としての責任の為に、和哉に注意して。

和哉はその美結がとてもうっとうしく、彼女に反抗して。


お互い、自分の意見はねじ曲げなかった。

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