――私の運命は、私の恋は、最初から決められていた。

簡単に言えば、いわゆるフィアンセと言うヤツだ。

その相手は仲が良い幼なじみ。

昔は毎日の様に遊んでいたし、些細な喧嘩も沢山した。

そして今も、友人としては仲がとても良い。親友とも言える、男友達。

―――そう。友人としては。

恋愛とかになると、話がまた違ってくる。

何故なら―――
私には、好きな人がいるから。

現在私は高校生で、彼に一目惚れしたのは中学二年の時。

見た目もそれこそカッコいいがそれだけではない。

とても優しくて、明るくて、皆に頼られている。

そんな人に、私は恋をした。

…だから、私は幼なじみである晃とは付き合えない。

どう考えても、友人としか思えないのだ。