「一緒に踊りませんか?美月さん」
何かいきなり、かしこまったなぁ…。ヤン。
「は、はい」
アタシ達はアメリカの大学生と混じりながら、一緒にヤンと踊った。
「僕、踊り方知らないんだけど、コレで良い?」
「良いと思う…」
アタシ達は踊りながら、会話をした。
「どうして最初、アタシのコト嫌ってたの?」
「うるさそうだったから」
ひどっ。
「この前、アナタと日本人らしき女の子見たんだけど、あの子誰?」
「何か声かけられて『奢るから』と言われたから、ついて行っただけ」
釣られるなよ!!
「ヤン、女の子に貢がせるなんて酷いわよ」
「向こうが勝手に貢いだだけ」
何とゆー罪な男…
「どうして、アタシを助けたの?」
「わからない。そこにたまたま、僕がいたからじゃない?」
そして、気まぐれで人を助ける男…
「なぁ、この曲の演奏が終わったら、近くのベランダに行かないか?」
「え、…うん」
べ、ベランダで何するの?
あーんなことやこーんなこと?!
は、初めては室内じゃないの?!
とエロエロなコトを考えてたら、演奏が終わった。
そして、ヤンは早歩きでベランダに向かった。
アタシも追いつこうと早歩きでベランダに向かった。
外に出ると、お月様は満月で、星が輝いていた。
「うわぁ…キレイ…」
と空に見とれていると、不意打ちに口付けされた。
数秒だったけど、カレの唇感触が、深くアタシの中で残った。
「スキだよ。美月」
ヤンはアタシに満面の笑顔を見せてくれた。



